厚生労働省は毎年6月に前年度の過労死等の労災補償状況について、公表をしています。
今年も6月25日に公表されました。
(詳しくは、下記のサイトをご確認下さい。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59039.html )
仕事上の強いストレスでうつ病などの精神障害にかかり労災と認められた人は令和6年度1055人と、これまでで最も多くなりました。これは労災と認められた数で、労災の請求自体は、3780件にも昇ります。
前年の令和5年度は、請求件数が3575件と初めて3000件を超えたところ、その数を200件余りさらに上回る数となりました。
脳・心臓疾患の労災の請求件数も、1030件(労災と認められた件数は241件)と高止まりしています。
また、精神障害で労災と認められた1055人の原因をみると「上司などのパワーハラスメント」が最多で224人となっています。苛酷な職場環境が背景にあることが窺えます。 至極あたり前のことである、安心して働ける職場環境の確保の重要性が痛感されます。
弁護士 上出 恭子