弁護士 中森俊久の部屋

2013年04月

高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法)の改正

2013/04/10 16:01:48

 急速な高齢化の進行に対応し、高年齢者が少なくとも年金受給開始年齢までは意欲と能力に応じて働き続けられる環境の整備を目的として、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者雇用安定法)の一部が改正され、平成25年4月1日から施行されます。

 今回の改正のポイントを3つご紹介します。
 

 ①継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止
  継続雇用制度の対象となる高年齢者につき事業主が労使協定により定める基準により限定できる仕組みが廃止されます。
 

 ②継続雇用制度の対象者を雇用する企業の範囲の拡大
  継続雇用制度の対象となる高年齢者が雇用される企業の範囲を当該雇用先のみならず、そのグループ企業まで拡大する仕組みが設けられます。
 

 ③義務違反の企業に対する公表制度の導入
  高年齢者雇用確保措置義務に関する勧告に従わない企業名を公表する規定が設けられます。

  これまで、65歳未満の定年を定めている事業主に対して、65歳までの雇用を確保するため、
A 定年の引き上げ
B 継続雇用制度の導入(労使協定により基準を定めた場合は、
  希望者全員を対象としない制度も可)
C 定年の定めの廃止
のいずれかを導入する義務(法第9条)が平成16年改正で既に義務付けられていたところ、Bの例外規定が廃止されることで、希望者全員を継続雇用制度の対象とすることが必要になります(但し、一定の経過措置はあります。)。

 高齢化社会が進む状況のもと、60歳以上の方々の生活スタイルが多様化し、その選択肢が増えることは非常に重要なことではないでしょうか。
 希望者全員を継続雇用制度の対象にすることは、その一歩前進だと思います。

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