弁護士 蒲田豊彦の部屋

托卵の鳥たち

2017/01/01 00:00:00

托卵鳥と呼ばれる鳥たちがいる。
ほととぎす(時鳥)、かっこう(郭公)、つつとり(筒鳥)、じゅういち(十一)の4種で、いずれもホトトギス科の鳥である(郭公はかっこう科ともいわれている。他の科にも托卵の鳥がいるそうである)。
これらの鳥はハトよりやや小型の鳥である。
他種の鳥の巣に産卵し、その鳥に抱卵してもらい育ててもらう。
多くの場合、仮親の卵よりも早く孵化し、その雛鳥が仮親の卵を巣の外に放り出し、自分だけが育っていく。
仮親となるのはウグイス、モズ、ホオジロ、オオルリなどである。
生態とはいえ、まことにおうちゃくな鳥たちであり、また仮親たちを気の毒に思ったりもする。
なかなか姿を見ることはできないが時鳥は「テッベンカケタカ」、「特許許可局」などと鳴き、郭公は「カッコウ」、筒鳥は「ポポポポポンポン」と筒を引き抜くような声、十一は「ジューイチー」と鳴き、鳴き声を聞くだけでも楽しい(鳴き声が鳥の名前になっているのもある)。
俳句の世界ではいずれも夏鳥で夏の季語となっている。

谺して山ほととぎすほしいまま
杉田久女
郭公の声のしずくのいつまでも
草間時彦
筒鳥や風いくたびも吹き変り
山田みづえ
十一や牧の昼餉は木に寄りて
橋本榮治

俳人たちは托卵鳥と呼ばれる鳥たちをこんな風に詠んでいる。

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