弁護士 蒲田豊彦の部屋

2012年07月

サービス残業の残業手当請求について

2012/07/12 18:25:06

日本では各企業でいわゆるサービス残業が蔓延しています。

 そんな悪癖を打破し、働く人たちが残業手当の未払分を裁判に訴え出ることが増えています。大変いいことだと思います。

 裁判では、労働者の請求が当然のことながら認められるケースが大半です。

 残業手当の支払いを求めるには、次のことが大切です。

① 残業をした日や時間をはっきりさせ、それを立証しなければなりません。

   通常は出勤時のタイムカードがあればそれが一番です。

   ところが、タイムカードは会社側が管理、保存しており、それが入手しがたい場合が多くあります。しかし、それにかえて労働者の毎日の出退勤の日時のメモや日記帳、場合によっては、パソコンを使う職場であれば、パソコンの電源を切った時間などがわかれば、そのデータなどで残業した日や時間がカウントできます。

   裁判所は労働者側のこれらの立証を認めてくれる傾向にあります。

② 残業手当(2割5分増しの賃金)の請求は2年間の(短期)時効で消滅する(労働基準法115条)ので注意が必要です。もちろん、2年ごとに訴えを追加していけば時効には罹りません。

③ 裁判所は判決で残業手当の金額と同一の金額をプラスしてその支払いを命じることができます(労基法114条)。これを付加金の請求といいます。

  ただし、「命じることができる」というのですから、裁判所は付加金の請求を認容しない場合もありますし、和解のときは付加金が除外される場合も多いようです。

④ 判決では残業手当の不払いのときから年5%の遅延損害金の支払いが命じられます。これも大きな金額となります。ただし、裁判上の和解のときは除外される場合が殆どです。 

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