弁護士 蒲田豊彦の部屋

2009年08月

2009/08/01 14:28:39

6月11日、高槻の摂津峡に妻と螢を見に行った。子供のころ、螢狩りに行った記憶があるが、その後、本格的に螢を見るのは久しぶりであった。

 夕闇が迫るなかで螢が飛び始めた。

 闇が深くなるにつれて、螢の数がどんどん増えていく。

 やがて何百という螢が川面に沿って湧き上がり乱舞するのである。

 螢火の闇に明減するさまは幻想的で神秘的ですらあった。宮本輝の小説「螢川」のクライマックスのようである。群れの中から離れて、私たちの方に飛んでくる螢を私は素手で容易に捕まえることができた。

 私は捕らえた螢を母親と一緒に螢を見に来ていた幼子の手の指にそっと移してやった。

 幼子の顔が螢に照らされて輝いているように見えた。

   飛ぶ螢かくもたやすく掌に掬ひ
   幼子の指に螢を移しやる

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