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法律相談Q&A

経営難を理由に突然解雇された

正社員として長年会社に勤めていたのですが、経営が大変であることを理由に突然解雇を言い渡されました。解雇と言われた以上、やはり辞めなければいけないのでしょうか。

 使用者側の経営事情等により生じた従業員削減の必要性に基づき労働者を解雇することを、特に整理解雇と呼んでいます。この整理解雇についても、労働基準法一八条の二(解雇権濫用)が適用され、解雇権の濫用になるときは、その整理解雇は無効となります。そして、解雇権の濫用に該当するかどうかの判断規準としては、以下の四つの要件が判例上確立されたものとなっています。(1)人員削減の必要性があること。(2)解雇を回避するための努力が尽くされていること。(3)解雇される者の選定基準及び選定が合理的であること。(4)事前に、説明・協議義務を尽くしたこと。
 企業によっては、労働者弾圧の一環として、整理解雇の名のもとに不当解雇を強行しようとする場合もあります。その解雇の真の目的が裏側に潜んでいるというケースも少なくはありません。
 長年にわたってお勤めとのことですので、今回の解雇が上記の四要件を満たすものかどうか、判例の考え方などを参照しながら慎重に検討する必要があるでしょう。また、平成一六年一月一日から施行されている改正労働基準法では、労使間において解雇についての予測可能性を高めるため、就業規則の「退職に関する事項」として「解雇の事由」を記載することが義務づけられています。そして、就業規則に定められていない理由による解雇は無効となりえますので、今回の解雇の就業規則上の根拠を確認してみることも重要かと思います。

弁護士 中森俊久

あべの総合法律事務所ニュース いずみ第24号(2008/7/1発行)より転載

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