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法律相談Q&A

無断増改築で契約解除されるか

建物を借りているのですが、手狭になってきたため、増改築をしました。すると、貸主から「契約上、無断で増改築したら解除できることになっている」と言われ、契約を解除されてしまいました。このような解除には従わなければならないのでしょうか。

 建物を借りている場合、建物は借主の所有物ではありませんし、借主は建物を契約の約定に従って使用する義務を負っています。ですので、借主は原則として自由に増改築をすることはできず、貸主の承諾が必要です。契約上、増改築を禁止する特約が定められることが、多く見受けられます。
 このような特約に違反して増改築をした場合に解除が認められるかについて、判例は、増改築によっても賃貸人に対する信頼関係を破壊するおそれがあると認めるに足りない事情が立証されれば、解除は認められないとされています。分かりにくい表現ですが、借主から、増改築をした後も貸主に対する信頼関係を壊していないことを証明すれば、解除は認められないことになります。信頼関係を壊していないかどうかについての判断はケースバイケースとなりますが、このように無断で増改築した場合全てに解除が認められる訳ではありませんので、まずは事情などについてよく説明し、交渉することが大事でしょう。
 

弁護士 中森俊久

あべの総合法律事務所ニュース いずみ第17号(2004/8/1発行)より転載

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