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法律相談Q&A

家族がある日突然、逮捕されたとき

夫がいつも帰る時間になっても家に戻ってこず、携帯電話に何度も電話を掛けたのですが繋がりません。会社に連絡を入れても既に退社していると言われ、どうしたらいいのか途方に暮れていたところに、○○警察から、昨日、夫が逮捕されて、その警察に今もいるとのことでした。
 一体、どうしたらいいのでしょうか。

 ご主人と連絡が取れず、ひょっとしてどこかで事故にでもあったのかと心配されていたところに逮捕されたという思いもよらない知らせを聞いて、非常にびっくりされていることと思います。
 一体ご主人が何をしたのか、どういう事情で逮捕されたのか、分からないことばかりで、しかも警察はこのような肝心なことは教えてくれないことが多いでしょうから、まずは、警察に行かれてご本人に面会されるべきです。ご主人の名前を告げて面会をしたいと受付で言えば、基本的には応じてもらえます(但し、受付時間は平日の午前9時から11時30分と午後1時から4時までとなっていますのでご注意下さい。また、事件の内容によっては家族の面会を認めてくれない場合もあり、こういった場合には大方が重大な事件ですから、すぐに弁護士にご相談されることをお勧めします)。
 さて、気になるご主人の身体拘束ですが、逮捕をされますと通常「勾留(こうりゅう)」といって、さらに10日間(重大な事件の場合には、更に10日間延長されることもあります。)身体拘束が続くことが多く、逮捕されたときと同様警察に留め置かれて、警察官からいわゆる「取り調べ」を受けていろいろ事件に関する事情を聞かれます。
 取り調べで話した内容は、この後の裁判で証拠として裁判所が処分を決める際に判断材料とすることの多い「調書」という書類にされますので、この時に話した内容は非常に重要なものとなります。仮に、警察の人から問いつめられたり、自分の言い分を信じて貰えなかったからといって後で裁判になったときに訂正すれば大丈夫だと思い、してもいないことを「しました。」と言ってしまった場合には、大変なことになります。
 ですから、この期間に取り調べでの対応の仕方や、もし警察官から怒鳴られたり、脅されたり等の不当な取り調べを受けている場合には抗議をするなど、弁護士の手助けが非常に重要になります。また、本人さんの言い分の裏付けとなる資料を弁護士が早い段階で集める必要もあります。
 この10日間の最終段階では、検察官が警察での話をもとに自ら取り調べをして、通常、裁判所に裁判を開いて刑罰を与えることを求める「起訴」をします。
 起訴が完了しても、そのままでは裁判が終わるまで身体拘束が続きますので、「保釈請求」という手続を裁判所に対して行う必要があります。そして、逃げない、証拠つぶしをしないなどの一定の除外事由にあたる事情がないときは、保釈が認められ釈放されます。その際、保釈保証金といって150万円から250 万円程度お金を一旦裁判所に収めなければなりません(具体的な金額は事案によります。また、このお金は本人が逃亡することなく裁判が無事終わればそのまま返ってきます)。
 さて、非常に大まかに通常の流れを述べましたが、実際には事件ごとに注意すべきポイントは様々ですので、万が一逮捕されたという場合には、早急に弁護士にご相談下さい。また、大阪弁護士会では、今お話ししたような説明を身体拘束を受けている本人さんに直接、警察などに赴いて、1回に限り、無料で説明するという「当番弁護士」という制度を設けています。万が一、捕まってしまった場合には、警察の人に「当番弁護士を呼んで下さい。」と言えば、基本的にはその日のうちに弁護士が訪問します。

弁護士 上出恭子

あべの総合法律事務所ニュース いずみ第11号(2000/9/10発行)より転載

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