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法律相談Q&A

再度の自己破産と免責

私は8年前、自己破産の申立をし免責決定を受けています。私は今回、病気や生活費が不足してサラ金に手を出し、借金が拡大し、もう一度自己破産の申立をしたいと思います。免責決定が得られるでしょうか。

 不況が長引き自己破産の手続きを執られる方が増えています。自己破産については「いずみ」3号で岩城弁護士がすでに回答しています(→Q&A3-1「借金返済に行き詰まったとき」)。今回は再度の免責決定についての相談が寄せられましたので回答します。
 あなたは債務超過の状態にある限りいつでも何度でも裁判所へ自己破産の申立をすることができます。しかし、免責決定を得ることは別の問題です。
 裁判所で破産手続をとるメリットは免責決定を得ることができる点にあります。
 免責を得ると破産者は税金や故意または重大な過失による不法行為に基づく損害賠償債務などを除き破産債権者に対する債務の全部についてその責任を免れることになります(破産法253条)。
 このような免責の効果の大きさに鑑み、破産法は免責の申立てが不許可になりうる場合として(1)財産を隠匿、破棄したり(詐欺破産罪)、(2)破産者が浪費またはギャンブルをして著しく財産を減少させたりしたとき(過怠破産罪)など5項目を列挙しています。
 そのなかの一つに「破産者が免責の申立前7年内に免責を得たることあるとき」をあげています(破産法252条の10号イ)。しかし、破産法の規定では裁判所は右のような場合、免責不許可決定をなすことができるとなっており、必ず、免責を不許可にしなければならないということにはなっていません。
 そこであなたは裁判所に対してあなたがやむを得ず破産状態になった事情を裁判官によく説明し、理解してもらうようにするとよいと思います。そうすると裁判所は裁量で再度の免責決定を下してくれることがあります。げんにわが事務所でもそのような例が何件かあります。
 あなたの場合、病気や生活費のための借金などが今回の破産の原因ということですから再度の免責決定が得られる可能性が十分にあります。
 免責決定があなたの人生の再起のために債権者の犠牲において下されるものですから、再度の免責決定が得られたときは今度こそ立ち直れるように頑張って生きていってほしいと思います。

弁護士 蒲田豊彦

あべの総合法律事務所ニュース いずみ第8号(1998/8/25発行)より転載

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