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弁護士活動日誌

憲法を守る義務があるのは誰だ? 

高校の社会科の先生とコラボで「憲法」の授業をしてきました‼

『学校現場で弁護士が求められること』という法律家団体の学習会に参加下さった、大阪府立旭高校の社会科教員の佐藤功先生からお声かけ頂き、6月26日、同高校の社会科の授業で「憲法」についてのコラボ授業をしてきました。

担当したのは3年生の3クラスで、佐藤先生に授業の前半を担当頂き、後半を私が引き継ぎました。

授業のつかみでは、「弁護士」って聞いたら何をイメージするか等のやりとりをしていただき(「上出弁護士を見てどう思う」という問いへの「意外とフツーのオバチャン」の答えには、「やられたー」という感じでした)、続く佐藤先生の授業は、「ガンコオヤジがほえる‼『最近の日本人は無責任。権利ばっか主張して身勝手。この原因は日本国憲法や。憲法に義務がほとんどなく、権利ばっか書いてあるから、そんなヤツらが増えたんや。憲法変えて、権利のウラには義務がある、国民はもっと義務果たさなアカンとしっかり書くべきや!』」という意見に対し、「a:なるほどと思う b:違うやろと思う」のいずれと考えるか、その理由を意見交換するという内容でした。知識を一方的に教えるのではなく自分達の頭で考える授業で、大半の生徒さんが「a:なるほどと思う」を選んでいたのは印象的でした。生徒の問題意識を引き出す授業形態は、大変参考になりました。

その後、私が、「立憲主義」「憲法擁護義務」について話をしました。出だしに、明日の自由を守る若手弁護士の会作成の『紙芝居:王様を縛る法 ~憲法のはじまり~』を熱演し、その後に憲法99条を中心に、国民には憲法を守る義務があるのかないのかを生徒さんに考えてもらうという流れでした。

高校生が紙芝居にどんな反応を示してくれるか若干の不安があったものの、「面白かった、立憲主義がよく分かった」といった好意的な感想が多かったです。

普段の実務では、あまり憲法に触れる機会の乏しい中で、高校生の皆さんに教えられるのか、といった心許なさがありましたが、「教えるプロ」である教員の先生方とのコラボで、50分の授業時間があっという間でした。生徒さんの大半が国民にも憲法擁護義務があるという考えで、憲法擁護の法的義務はないという解説には、驚いている様子でした。

生徒さん達は、男女問わず可愛らしく、一人の大人として、この子らに「ちゃんとした社会」を引き継いでいく責任があるよなー、なんてことも考えさせられました。

とても楽しい一時で、これからもこういった機会を活用し、私自身、憲法改正が声高に取り上げられている昨今、憲法への理解を深めていきたいと考えました。

 

弁護士 上出恭子

あべの総合法律事務所ニュース いずみ第34号(2013/8/1発行)より転載

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