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弁護士活動日誌

「探偵業の業務の適正化に関する法律」の施行

1 私は、平成一六年一一月に大阪弁護士会の有志によって設立した探偵・興信所問題研究会の事務局をしている。そこで今回は、探偵業を取り巻く現在の状勢と当研究会の活動を報告したいと思う。
2 平成一九年6月一日から探偵業の業務の適正化に関する法律が施行された。この法律は、国レベルで初めての探偵業に対する規制立法で、①開業時の都道府県公安委員会への届出や報告義務、守秘義務等の業者規制と②依頼者に説明書面や契約書面の交付を義務づけた業務規制の二本立ての内容になっている。また、既に探偵業を営んでいる方は、施行後一か月以内に届出をしなければ探偵業を営むことが出来なくなることも明記されている。
 このように、ようやく立法による規制がなされたものの、その業務内容が非常にプライバシーに関わり、場合によっては他人には言い難いものであるため、本法律施行による効果は定かではない。消費者センターなどに対する被害深刻が増加する傾向にある現状も無視できない。
3 我々研究会は、設立以降四度にわたり電話相談を実施し、被害実態を掘り起こして交渉・裁判を行ってきた。最近では、探偵業者に長男の交際相手の調査を依頼したところ、張り込み料などの名目で法外な料金を支払わされたとして損害賠償を求めた訴訟事案において、業者側が不適切な契約だったことを認め解決金三三〇万円を支払うことなどを条件に大阪地裁で和解したケースなどがある。
 また、本年六月一日に上記の法律が施行されたことを受けて、六月末には民事法研究会から「探偵・興信所一一〇番」というタイトルの本を出版することとなった。この本の出版に至るまでには色々な苦労があったが、特に民事法研究会の鈴木真介さんにはお世話になった。この場を借りてお礼を言いたい。
4 我々研究会は、問題となる具体的事案について交渉や訴訟を行っていくことを基本としている。そこで、今後もホームページなどを作成するなどして被害を掘り起こし、被害実態を少しでも多く把握していきたいと考えている。微力ながらの活動が、少しずつ成果を見せることが出来ればと願う次第である。

弁護士 中森俊久

あべの総合法律事務所ニュース いずみ第22号(2007/8/1発行)より転載

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