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弁護士活動日誌

離婚と子の監護者の指定

 夫婦が離婚しようとするとき、通常、(1)財産分与、(2)慰藉料、(3)子の親権者の指定、(4)養育費用などが問題となる。
 M子さんは、この1月中ごろ、夫との離婚を前提に、2人の子供(どちらも3歳児)を連れて別居し、現在、家庭裁判所に離婚の調停の申立てをしている。
 M子さんが、いま悩み、眠られない夜を過ごしているのは、子供が夫のところに連れて行かれて2ヶ月余りになることである。子供がどうしているか心配なのである。
 別居にあたってM子さんは、2人の子供を連れてきて一緒に生活してきたのであるが、ある日、夫が予防接種と中耳炎の治療のためと称して、2人の子供を 7日間だけ預かって連れて帰る、7日経ったらM子さんのもとに必ず返すという約束の文書を差し入れて連れて帰り、約束の7日を過ぎてさらに2ヶ月以上も経つのに、子供を返してくれないのである。
 夫に電話をかけても出てくれない、弁護士を通じて2人の子供を返すように申し入れても夫からは離婚はしない、M子さんに早く帰ってくるようにとの一点ばりで、子供を全く返そうとしない。
 M子さんは、実力で2人の子供を保育所の帰りに連れて帰ろうかとも考えたが、夫とのトラブルや、子供に悪い影響を与えてはいけないと考え自重している。
 そして、正々堂々と夫を相手方として離婚手続中の子供について「子の監護権者指定の保全申立」をし、別居中、2人の子供を自分に引き渡すように求めたのである。
 右申立ては、あくまでも子供たちが夫とM子さんのどちらのもとで育っていくのが子の福祉に叶うのかどうかが争点である。M子さんと相手方の双方にとって親が子供をほしいなどという理由は親の都合でしかなく、全く理由にはならない。
 子供が3歳ぐらいの幼少であることは、子供の成長にとって母親の監護が必要であると一般的に言われているが、事件の帰趨は予断を許さない。
 M子さんは、いま裁判所における審尋(事情聴取)の場で、2人の子供の成長にとって母親の監護がどうしても必要であることを訴えたいとがんばっている。

弁護士 蒲田豊彦

あべの総合法律事務所ニュース いずみ第17号(2004/8/1発行)より転載

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