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弁護士活動日誌

証券会社に対する損害賠償請求

一、Xさんは平成10年6月、大手のY証券株式会社を被告として金5760万円を請求する訴訟を提起した。

二、Xさんは平成7年8月、Y証券の営業マンから、コリア・オープン・ファンドの購入を勧められた。コリア・オープン・ファンドはY証券が一般投資家から資金を集め、韓国企業に投資し、投資をした企業の企業活動によって得た利益によって投資者に利回りを与えたり、投資をした株が上昇して利益を生むというシステムになっている。

三、XさんはY証券の営業マンから「投資の対象としてはいま、コリア・オープン・ファンドがよい。」「平成7年年末までには結果が出る。平成8年3月末日までには100パーセント値上がりし、利益が出る」と強くコリア・オープン・ファンドへの投資を勧誘された。
 そこで、Xさんは自分の病気のこと、年齢のことなどを考え、短期に結果が出るのであればと営業マンの説明を信じてまず5,000万円を投資した。平成 7年末には下落したが営業マンの「Y証券のコリア・オープン・ファンドへのスタンスは変わらない」などとの勧めもあって平成8年4月に、同銘柄を 3,000万円買い増しをした。コリア・オープン・ファンドは一度も値上がりせず、下落一方であった。そして、平成10年3月には5670万円も値下がりしたのである。

四、証券取引法50条は違法な勧誘行為を禁止している。前述の営業マンの勧誘は危険性のある外国株式投資について素人の判断を誤らせる違法がある。これがXさんの主張である。
 株式投資における過度の勧誘行為をめぐる裁判例はかなりあり、証券会社の手段を選ばぬ販売方法につき、損害賠償を命じた例も相当数存在する。一般投資家と証券会社の在り方を問う裁判であり、私の事務所では異色の事件であるが勝訴判決をめざしてがんばりたいと思っている。

弁護士 蒲田豊彦

あべの総合法律事務所ニュース いずみ第8号(1998/8/25発行)より転載

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